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Vol.74 HDDやSSD、フラッシュメモリ等の記録媒体は消耗品~平均寿命からみるバックアップの重要性〜

HDDやSSD、フラッシュメモリ等の記録媒体は消耗品~平均寿命からみるバックアップの重要性〜

家族の写真や、仕事の大切な文書データなど、ハードディスクやUSBメモリに移したからといって安心していませんか?

1つの媒体に保存したからといってデータが守れているとは限りません。デジタルデータは原理的に劣化しないものなので、半永久的に保たれるものだと思われることもあるようですが、実際には素材の寿命や様々なトラブルによって、データが破損することや、媒体自体が使用できなくなることがよくあります。

データが壊れてしまう要因としてはウイルスや災害、人的ミスなど様々なことが考えられますがデータの損失が起こる原因の1つとして記録媒体の部品の劣化や摩耗などからくる寿命も考えられます。

記録媒体それぞれの特性や寿命についてご紹介しますので、定期的バックアップのご参考にしてください。

記録媒体毎のメリットとデメリット

記録媒体とはデータを記録するための媒体そのものを指します。情報を記録するためには紙が長年使用されてきましたが、近年ではペーパーレス化も進みデジタルデータでのやり取りが増えて、さまざまな電子媒体と言われる記録媒体が開発されてきました。

HDD

HDDは、大きく4つの部品で形成されています。データを記録する円盤部品である「プラッター」、プラッターを回転させるためのモーターである「スピンドルモータ」、プラッター上のデータを読み書きする「磁気ヘッド」、磁気ヘッドを任意の場所に移動させ位置を決める「アクチュエータ」の4つです。

HDD

物理的にディスクを回転させデータを読み書きする仕組みとなっており、これらの部品は特に、長期間の使用を継続することで起きる経年劣化や強い衝撃による部品同士の接触が故障原因につながります。
また、プラッターの中心部には、プラッターの回転を円滑にするための軸受がありますが、軸受は環境温度の変化にも弱くHDD自体の故障原因となる場合があります。

メリット

  • 記憶容量の幅が広く、大容量にも対応可能
  • 容量単価が非常に安い
  • パソコン黎明期から使用されており、枯れた技術

デメリット

  • ある程度サイズが大きくなる
  • 衝撃や熱に弱く、物理的障害が発生しやすい
  • 消費電力が高く、機械自体に発熱性がある
  • 読み込みや書き込みに時間がかかり、作動音も発生する
SSD

SSDは、半導体メモリが採用されておりコントローラー、キャッシュメモリ、NAND型フラッシュメモリチップの3つのメモリで構成されています。

SSD

メモリ内の細かく区切られた「セル」という領域にデータを格納していきます。このセルにアクセスし書き込み、読み込みを行う動作がメモリの劣化につながります。
またメモリセルの種類により、書き換え回数、耐久性に大きなばらつきがでます。

メリット

  • 駆動構造がないため衝撃による故障リスクが低く、動作音も発生しない
  • 処理速度が速い
  • 消費電力が小さく発熱が起こりにくい
  • サイズが小さく、軽い(コンパクトで持ち運びもしやすい)

デメリット

  • 容量単価が高い
  • 書き換え回数に上限がある
  • 熱や電気的な影響を受けやすい
フラッシュメモリ(USBメモリ、SDカードなど)

基本的な特徴はSSDと同じになります。また性能や容量、耐久性などは、NAND型フラッシュメモリチップの性能に依存するので、その部分ではSSDと理論上の大きな違いはありません。大きな違いはコントローラーの部分になります。

フラッシュメモリ

基本的にはSSDの方が(フラッシュメモリチップも含めて)高性能になり、USBメモリ、SDカードの方が低性能・コストは安価になるという傾向になります。

またOSからはリムーバブルメディアとしての認識になるため、すぐに使用しやすいというメリットはありますが、OS側の制限によりアプリケーションのインストールができないなどの仕様からくる違いもあります。

光学メディア(CDやDVDなど)

光学メディアは、データを保管することができる円盤状の記録媒体の総称でCDやDVD、ブルーレイディスクのことを主にさします。光沢のある記録面と反対側のレーベル面で成り立っており、光学ドライブ装置を使用し光の反射によってデータを読み書きする記録媒体です。
記録面への傷、太陽光による紫外線や熱などによる変質が起こることにより読み取りができなくなります。

光学メディア

メリット

  • 軽量で収納性に優れている。持ち運びもしやすい
  • 非接触で読み書き可能なため、読み書き時の直接的なトラブルは少ない
  • 消費電力が小さい

デメリット

  • 湿気や紫外線の影響を受けやすい
  • 書き込み速度が遅く、容量が小さい
  • 読み書きに専用のドライブが必要

このように記録媒体の特徴、メリットデメリットを見ると記録媒体は使用に限度のある消耗品であることが分かります。
ではこの消耗品といわれる記録媒体は一般的にどのくらいの寿命をもち、我々はどのような頻度でバックアップが必要となってくるのでしょうか。

平均寿命からみるバックアップの重要性

いわゆる平均寿命というものは通常は使用時間換算になり、また書き込み回数/量にもよってきます。さらに劣化の度合いは使用環境によっても大きくばらつきがあるため、あくまでも目安になります。

媒体 HDD SSD フラッシュメモリ 光学メディア
平均寿命 約3~5年 約5~10年 約5年~10年 約10年~20年

またどのメディアも保管の際には注意が必要です。一般的には温度は10~25度かつ湿度40~60%内の場所への保管が推奨されています。そのほか紫外線や埃なども気を付ける必要があります。
また取り外した状態のまま長時間通電しないことで発生する弊害というのもありますが、ただしそれらはいずれも数年から10年単位で発生するものなので、超長期間のバックアップというものを検討するのであれば、定期的なメンテナンスの手間などを考慮すれば、テープメディアもおすすめになります。

バックアップの行う頻度

推奨されるバックアップの頻度については、状況によってそれぞれ異なります。毎日使用するデータや、たまに見返すような写真データのようにデータの重要性や使用頻度が異なるためです。

写真と書類

ただどのような方式でも、複数の媒体で継続的にバックアップを行うことが原則となります。
すべてのデータをバックアップすることが一番良いのですが、データ量が多いとその分時間も労力もかかります。そのため目的に合わせたバックアップが重要になります。

「データの使用頻度」と「データの重要性」

使用頻度が高く、データが重要性の高いものであれば、バックアップ頻度はもちろん高くなります。更新が頻繁にかかるという前提であれば、毎日や毎週、自動でバックアップするようスケジュール管理しておくのがおすすめでしょう。
使用頻度が低くとも、重要性が高いのであれば当然バックアップは必要となりますが、一度しておけば十分となります。バックアップ先の管理や確認方法にも注意を向けましょう。逆に使用頻度は高いけれども、重要性は低いものなどはバックアップ自体重要性があまりないと考えられます。
まずは、所持しているデータの重要性を知ることがバックアップの1歩となります。

「データ量」と「保管場所」

どのデータをバックアップするべきか明確になったとき、どこにバックアップするかを考える必要があります。容量次第では、保管場所が限定される場合もあります。またいざというときに保管先からデータを取り出してきて利用する状況も考えておく必要があります。

「ローカル」と「クラウド」

ローカル内にある記録媒体を使用するか、ネット上のクラウドに保管するかも、大きく分かれます。記録媒体にバックアップを行う場合は、上記で紹介した各記録媒体の特徴を参考に目的に合った記録媒体を選択しましょう。
クラウドでは、インターネット回線があればどこでもバックアップも可能です。しかし、クラウドは容量制限やコストがかかるというデメリットもあります。データの使用用途で使い分けるのもいいかもしれません。

クラウドにデータが保存されている様子

繰り返しお伝えしているように、信頼度の高いバックアップ先を1つ用意しておくと安心というわけではありません。例えばクラウド上では、インターネット回線がなければデータの使用はできませんし、無料のサービスでは突然終了することもあれば、あるいはIDやパスワードが紛失してしまうなどの別のトラブルが発生することもあります。
どの保管方法にもデメリットはつきものです。そのため複数のバックアップ先を利用することをおすすめしています。

バックアップを習慣化していても、トラブルはつきものです。複数の媒体にバックアップを行っていたのにデータが消失してしまった、バックアップ先が故障していたなどございましたら、データレスキューセンターにご相談ください。記録媒体であれば、復旧できる可能性はありますのでまずはお気軽にご相談いただければと思います。

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