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Vol.41サムネイル画像からのデータ復旧

サムネイル画像からのデータ復旧

画像ファイルに含まれるサムネイル画像について以前紹介いたしました。

画像ファイルは、実際のサイズ・大きさの画像データとは別に、一回り以上小さなサイズの画像データ(サムネイル画像)も保管しています。
これはエクスプローラーやファインダー上、あるいはデジカメの操作画面などで画像を表示する際に、時間を短縮させる目的のために使用されています。

通常の操作においては、このサムネイル画像の存在を意識することはありません。
しかしデータ復旧が必要な場合、元の画像ファイルのデータに欠損が生じていても、サムネイル画像のデータは無事に残っているケースがしばしばあり、このサムネイル画像を復旧するという対応も可能です。

標準のサムネイル画像と拡張されたサムネイル画像

画像ファイルのヘッダ部分にはExifと呼ばれるメタデータ(実画像データ以外のデータ)が付いています。
ここには、撮影日時、カメラの機種や製造元等の一般的な情報から、シャッター速度、フラッシュ撮影の有無、GPSの位置情報などの撮影時の情報が記録されており、その中の一つにサムネイル画像も含まれています。
ただし、このExif部分に記録されているサムネイルは160×120ピクセルと非常に小さいアイコンサイズのものになっていることが多く、主にエクスプローラーなどでの一覧表示に使われる小さなサイズとなっています。

メタデータ以外の部分にも、別のサムネイル画像が拡張領域に含まれている場合があります。Exifについては仕様について細かい規定がありますが、拡張領域についてはメーカーが自由に設定できるため、その位置やサイズについてもバラバラになります。一般的にはメタデータと画像本体の間か、もしくは画像本体のフッタ(末尾)に付属していることが多いようです。
画像サイズについても同様にメーカーやカメラによって異なります。一般的には640×480から1600×1200ピクセル(30万~200万画素相当)程度のものが使用されます。

サムネイルの模式図1

この一回り大きめのサムネイル画像は、カメラのモニタ上での画像表示などに利用されており、比較的高画質です。例えば一覧表示はアイコンサイズのサムネイルで、個別表示は一回り大きめのサムネイルでというような使い分けがされているようです。
あくまでも補助的な利用目的のため、元の写真と見比べると決して高画質なものではありませんが、ディスプレイ上で見る場合においては十分なデータ量を持っている場合もあります。

Exif領域から取り出したサムネイル画像1[160×120ピクセル] 拡張領域から取り出したサムネイル画像2[1440×1080ピクセル](実際のサイズより縮小して表示しています)

小サイズサムネイル、大サイズサムネイル、元画像のサイズ比較

必要とされる画像の大きさの目安

Webなどに載せる画像と印刷用とでは最低限必要とされるデータ量が大きく違います。
例えば1920×1080ピクセル(フルHD)のディスプレイであれば、1920×1080ピクセルの画像(約200万画素)を拡大させることなくモニタ全面に表示させることが可能です。Webページの記事内に埋め込む画像であれば、画面いっぱいに表示させる必要はなく、640×480ピクセル(30万画素)程度の少ないデータ量の画像でも十分です。

印刷の場合はもっと画素数の多い画像が必要となります。これには画像の密度を表す「画素密度(dpi)」が関わってくるからです。画素密度は解像度とも呼ばれます。
1インチ(2.54cm)の幅にどれだけのドット(=画素・ピクセル)が入っているかということを表す単位がdpi「dots・per・inch」です。
たとえば、20インチのフルHD解像度モニタの場合は、110dpiとなります。

最近のデジタルカメラでは1000万や2000万画素の大サイズの画像に対応しているものが主流ですが、ディスプレイ表示の場合は縮小しないと画面に収まらず過剰なデータ量となります。大容量の高画質データは印刷の際に効果があります。
用紙に印刷される場合は、画素数が画質に大きく影響をあたえます。人間の目で違和感なく閲覧できる基準としては、300dpi~350dpi程度の画素密度が必要とされています。

写真用紙として標準的なL版サイズ(127×89ミリ=約5×約3.5インチ)を想定した場合、具体的に必要とされるデータ量は下記になります。

画素密度300dpiでは1500×1051ピクセル(約160万画素) 画素密度350dpiでは1750×1226ピクセル(約220万画素)

ただし上記の数字はあくまでも目安となります。印刷に際しては実際の画像の質も大きく影響を与えます。例えば高機能なカメラで適切な設定を用いて撮影された写真データは解像度を多少落として印刷しても劣化を感じることなく見られるため、1024×768ピクセル(約80万画素)程度でも十分というケースがあります。
そのため、拡張領域から比較的高解像度のサムネイル画像が取得できた場合は、元画像がなくてもL版であれば印刷物としても使用可能です。

画像ファイルが破損した状態

何らかの障害が発生したメディアからデータの復旧作業を行う過程において、リードエラーなどを原因とするデータの欠落や、ファイルフォーマットの破損、削除した後に上書きをした場合などにより、復旧されたデータの一部が欠損しているという事例はよくあります。
一般的なデータファイルの場合、そういった欠損は1バイトでも発生すると、その時点で致命的な影響を受け、通常は破損したデータファイルとして取り扱われます。
下記は意図的に1バイトだけデータを書き換えた画像ですが、書き換わった箇所よりも下の部分は完全に破損してしまっています。JPG画像の特性として、個々のデータは一つ一つの色そのものを表しているのではなく、直前の色との差分を表しているためで、そのため一か所のデータが崩れるとそれ以降も全て異常なデータとなります。

バイト欠損による破損画像

実際の障害でこういった欠損が発生した場合、データファイルのどの部分に生じるかはある程度ランダムな位置になります。そのため、Exif領域や拡張領域と比べてファイルの大部分を占める実データ部分で発生する確率が高くなります。
実データが破損して正常な画像として開けない状態になっていたとしても、サムネイル画像のデータ部分に欠損が出ない限りは、サムネイル画像は正常な画像データとして取り出すことが可能です。

実データ部に欠損があっても、サムネイルデータに欠損がなければサムネイルは正常

データレスキューセンターではご要望に応じて破損した実画像からサムネイル画像部分のみを取り出してデータ復旧を行うこともございます。
もしものときにはお気軽にご相談ください。

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